思春期を迎える頃、私たちはテレビの中の笑いや歌から、次第に”街の音”へと耳を傾けるようになった。そこにあったのは、感情を表現する歌ではなく、感情そのものが剥き出しになった歌だった。それが、フォークソングだった。
ギター1本と、時に震えるような声。それは、うまく歌うための音楽ではなかった。何かを伝えたい、叫びたいという欲望が”音”になったものだった。
カテゴリー: フォーク・ミュージック
音は、言葉より先に世界を開く。
「歌は武器ではない。けれど、人の心を動かす。」 ピート・シーガー 敗戦後の日本。瓦礫の中から少しずつ復興していく都市で、新しい音楽文化が密かに芽生え始めていた。アメリカ兵が持ち込んだレコードやラジオ番組は、一部の熱心な若…
