5月末に出版した本にもう改訂版が必要になるAI時代

世の中の変化は激しい。特にAI絡みのコンテンツビジネスの変化は目もくらむようなスピードで動いている。なので先月末に上梓したばかりの『再生ボタンの裏側』(Amazon Kindle電子版のみ発売中)は改訂版を出さなければならなくなった。7月発売では書籍版も出したいのだが、年金生活者にはちょっと金銭的負担が重く、電子版がそれなりに売れた後になりそうだ。

 

 

そんなわけで、改訂版の内容を少しダイジェストしておく。

 

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【第19章ダイジェスト:所有はどこへ向かうのか】

 

「買ったのに、消えた」

 

2009年、Amazonはユーザーが購入したKindle版『一九八四年』を、

無断で遠隔削除した。

 

理由は権利処理の問題。

でも衝撃はそこじゃない。

 

「買ったつもりだった本が、

 自分のものじゃなかった」

 

という事実が、あからさまになったことだ。

 

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考えてみれば、気づいていた。

 

音楽も映画も、「購入」ボタンを押した瞬間から

本当は「永続的なアクセス権を借りている」にすぎない。

プラットフォームが終われば、消える。

規約が変われば、制限される。

 

MicrosoftのGroove Musicが閉鎖したとき、

「買った楽曲」は再ダウンロードできなくなった。

 

Teslaは、すでに車体に搭載されている

シートヒーターを「後から有料アンロック」で売る。

 

所有しているのは「物」だ。

でも、その機能は「条件付き」で閉じられている。

 

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「じゃあNFTで本当の所有を取り戻せる?」

 

答えはNo。

 

NFTが売ったのは「所有の回復」じゃない。

「所有している気分の再商品化」だった。

 

トークンは持てる。転売もできる。

でも背後にある著作権・商業利用権は、別の話。

 

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デジタル時代の「所有」の本質は、

「持っているか、持っていないか」より

「誰が止められるか」で決まる。

 

声も、作品も、信頼も、

いつのまにか「条件付きアクセス権」へと変わっていた。

 

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では、私たちに何が残るのか。

 

「何を他人に委ね、

 何だけは手元に残すか」

 

その問いを正面から問う第19章。

 

全19章、300年にわたる音楽と権利の歴史を辿った

『再生ボタンの裏側』、発売中です。

 

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